就業率とは、15歳以上の人口(あるいは生産年齢人口)に占める就業者の割合です。

地域の雇用情勢や経済活動の活発さを見るときに使われる基本的な指標のひとつで、実際に働いている人がどのくらいの割合を占めているかを確認したいときに役立ちます。

市区町村や都道府県の人口データを見るとき、総人口や年齢構成だけでは、その地域の人々がどのように暮らしているか(働いているか)までは十分にわかりません。

就業率を見ることで、その地域における労働力の活用状況や、仕事環境の特徴を把握しやすくなります。

就業率の意味

就業率は、15歳以上人口のうち、実際に仕事をして収入を得ている人(就業者)が占める割合を示す指標です。

統計上は、労働力調査などで用いられる基本的な考え方に基づいています。なお、分母を「15歳以上64歳以下(生産年齢人口)」に限定して算出されるケースもありますが、いずれも「仕事を持っている人の割合」を見るためのものです。

この割合が高い地域は、働く場所が豊富にある、あるいは共働き世帯が多いなど、仕事に従事している人の比重が大きい地域とみることができます。

単なる人口規模ではなく、地域住民の労働状況の特徴を見るための指標と考えるとわかりやすいです。

就業率の計算方法

就業率は、就業者数を15歳以上人口で割って100をかけて求めます。

たとえば、15歳以上人口が10,000人、そのうち実際に働いている就業者数が6,200人の地域であれば、就業率は62.0%です。

割合(%)で示されるため、人口規模の異なる自治体同士でも労働状況を比較しやすいという特徴があります。

就業率でわかること

就業率を見ると、その地域で実際に働いている人の割合がどのくらいかを把握できます。

労働力人口率(働く意欲がある人の割合)や高齢化率などとあわせて見ることで、地域の経済的活力をより立体的に理解しやすくなります。

ただし、就業率だけで地域の雇用の健全性をすべて判断するのは十分ではありません。

総人口、年齢構成、完全失業率などもあわせて確認することが大切です。

完全失業率との違い

よく混同されやすい指標に「完全失業率」があります。

完全失業率は、「働く意欲があり求職活動をしているが、仕事に就けていない人(完全失業者)」が労働力人口(就業者+完全失業者)に占める割合です。

これに対して就業率は、「15歳以上人口全体」をベースに、実際に仕事を持っている人の割合を示します。

つまり、完全失業率は「仕事を探している人がどれだけ困っているか」を見る指標であり、就業率は「人口全体の中でどれだけの人が現役で働いているか」を見る指標です。

市区町村の就業率を調べるには

全国の市区町村を対象に就業率を比較することができます。

全国の自治体を同じ基準で見たいときは、全国市区町村の就業率ランキングをご覧ください。

また、都道府県別ページでは、各都道府県内の市区町村を一覧で確認できます。

就業率だけでなく、働き世代人口率や高齢化率もあわせて見ると、地域ごとの産業や暮らしの特徴をつかみやすくなります。

就業率を見るときのポイント

就業率は便利な指標ですが、地域の経済状況や実情をそれだけで判断することはできません。

そのため、労働力人口率や完全失業率、年齢構成などもあわせて確認するのが基本です。

また、同じ就業率でも、都市部と地方部では背景が異なることがあります。たとえば、高齢化が進んでいてもシニア層の就業が盛んな地域や、農業・自営業が多く就業率が高く出やすい地域などがあります。

地域の主な産業や年齢構成の偏りなども含めて見ると、自治体ごとの違いをより理解しやすくなります。